OBインタビュー

今回のOB入居者さん 

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事業者名
BSE JAPAN株式会社/COSMIC TRADING株式会社
代表者名
代表取締役 山田 裕嗣さん
自己紹介

愛知県名古屋市の出身です。静岡県立大学国際関係学部を卒業して、スター精密(株)に就職しました。コンポーネント事業部で国内営業を23年間担当し、国内を飛び回る仕事をしていましたが、2013年の事業撤退を機に、早期退職優遇制度を活用して退職、起業しました。
2017年は、静岡県立大学の合同同窓会幹事として、30周年の記念同窓会を開催しました。

今の仕事を始めたきっかけは何でしょうか?

スター精密(株)のコンポーネント事業部では、マイクロホンやスピーカー、ブザーなどの電子部品を製造・販売していましたが、事業撤退に伴って、マイクロフォン事業は韓国のメーカー「BSE」社に事業移譲されることになりました。BSEとは「Best Sound Electronics」のことです。
私は、23年間、営業としてこの分野で仕事をし、「音」に関わってきました。「音」とは、人間の五感のひとつ。この事業は、なくなることがないどころか、これからますます需要は高まると考えていました。そんな時に、会社がこの事業を手放すことがとても残念でなりませんでした。諦めきれない思いを抱えながら事業譲渡の作業を進める中で、日本での販売の窓口にならないかと打診され、BSE JAPANを設立する意思を固めました。
とはいえ、BSE本社とは資本関係は全く別で、私の貯金や退職金を資本金に充て、BSE社の製品を販売する、日本総代理店として創業しました。

事業内容を教えてください

BAレシーバーという、補聴器などで発音に使われる特殊な部品を中心に、マイクロホンやスピーカーなど、音に関する精密機器の販売が主ですが、BSE社以外のアジアを中心とした会社の優れた電子部品・電子機器の企画、輸入販売、それらの部品を使ったOEMや自社ブランドの製造・販売も行っています。
「音」をキーワードに事業を展開していますが、単純に音を出すということだけでなく、我が社が扱う電子部品を使った製品は、さまざまな形で世の中に貢献していると自負しています。従来から使われていた補聴器やヘッドホンはもちろん、これからは、ヒアラブル端末の需要がいっそう伸びてきます。そうした端末にも、BAレシーバーが使われます。この小さな部品とそれを応用した完成品で、我が社は他と差別化を図っています。

プラザ入居のきっかけは?
なぜ創業者育成室というインキュベーション施設を利用したのでしょうか。

 

この事業をやろうと決意してから稼働させるまでは、半年くらいしか猶予がありませんでした。2013年2月20日に前職を退職、翌年の3月1日には、国内総代理店として、取引をスタートしなければなりませんでした。そんな中で、会社登記や事務所探しなど、さまざまな手続きを退職の手続きをした10月末から、実際に退職するまでの間に準備しなければなりませんでした。
プラザへの入居は、スター精密時代の先輩が創業、入居していて、その縁ですすめられました。直前までサラリーマンとしてしか働いたことがなかった私にとっては、自分で事業を興すのはわからないことだらけ。プラザに入居していた期間は、商工会の方もなにかと気にかけて声をかけてくれましたし、他の入居者さんからも参考になる話が聞けたので、非常に有意義な時間になりました。また、プラザを出た後でも何かにつけ相談に乗ってもらえるのも心強いですね。これから創業するという人には、ぜひ入居するようおすすめします。
そして、せっかくプラザに入居したなら、積極的に周囲と交流しなければダメ、というか、もったいないことだと思います。創業したての頃は、誰に何を相談したらいいかもわからない状態ですが、ここなら周囲に同じ境遇の仲間がいますし、勉強会では成功した先輩たちの貴重な話も聞けます。創業時の忙しさはありますが、入居期間を有効に活用する意味でも、積極的に勉強をして、事業に役立つさまざまなことを吸収して欲しいと思います。

事業を進めていく上でのモチベーションは何でしょうか?

勤務していた会社が事業を撤退すると決めてからの3年間は、非常に後ろ向きな気持ちで業務を行う日々でした。その頃、「自分は何が出来るんだ?」と毎日自問していました。結論は、23年間仕事として行ってきた「音」に関連する仕事しかないと気が付きました。決してなくなる事の無い、五感の一つである、「聞く事」。この事に携わり、自分ならではのやり方で、自分でしか提供出来ない内容の製品を、自分自身の会社で提案していける今の仕事は天職と感じていて、日々、内面から力が湧いてきます。
私は、静岡県立大学の一期生なのですが、大学を卒業して、静岡の会社に就職して、今は世界を相手に貿易の仕事をしています。事務所は静岡市の郊外にありながら、ローカルビジネスではなく、グローバルビジネスを手がけています。
大学の入学式での学長の挨拶で、今は世界的に3つの大きな流れがあるという話を聞きました。それは、「国際化」「情報化」「健康長寿」。この大学ではそのすべてが揃っている、そんな話でした。これは30年経った今でも変わりません。大学では、「地方から海外で活躍する人材を育てる」ということも目標のひとつとなるのですが、必ずしも東京で事業を起こさなくても、静岡の、清水の、草薙で、グローバルな仕事ができるということを、卒業生の私自身が体現しているのです。
そして、現在の目標は、静岡県立大学卒業生初の上場創業社長になるということ。これはつまり、プラザ卒業生でも初になると思います。私の事業の成功は、県大の後輩やプラザの後輩たちに夢を与えるものだと思っています。地方で創業してもここまでできるんだと証明したい。その意味でも、株式上場は一つのエポックになるはずです。
余談ですが、今の事務所がある建物は、大学時代に下宿していたアパートがあった場所なんです。建物は変わりましたが、大家さんも変わらずお元気で、私のことも覚えていてくれました。これも縁。やはり静岡に根ざして世界を目指せ、というメッセージなのでしょうか(笑)。

現在プラザに入居されている方や、これから創業を考えている方にメッセージをお願いします。

前職で携わっていた「音」に関する仕事が諦めきれなくて、当時の開発部長に何度も頭を下げ頼み込み、ふたりで始めた会社です。これからも伸びるはずだと強い信念を持って事業を進めていたら、前職で扱っていた技術が、再び手元に戻ってきました。そして優れた部品の販売、開発を一生懸命やっていたら、完成品も手がけられるようになっていました。自分が信じたものを突き詰める、いいものを安く提供して社会に貢献したい、そんな思いを原動力にがんばってきました。
私は、仕事で年20回以上は海外出張に行きますが、動き回っていると、チャンスは至る所にあると気づきます。多くの人はそれを知らないだけ。視野を広く持って、自分の思いや強みを活かした事業を広げていって欲しいと思います。 仕事では日本国内、世界各地を飛び回るけれど、住むのには静岡が一番いいと感じています。静岡から全国に、そして世界に。一緒にがんばりましょう!

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