第118回「 産学官交流 」講演会・交流会 報告 

 

 

主催:静岡市清水産業・情報プラザ(指定管理者: 静岡商工会議所)

共催:新産業開発振興機構 


11月29日に東海大学海洋学部様にご協力いただき、第118回の講演会・交流会を開催しました。

交流講演会では東海大学海洋学部環境社会学科石川智士教授による「学術研究から始める地域活性化へのアプローチ ~エリアケイパビリティ―アプローチの紹介~」、海洋文明学科斎藤雅樹教授による「事故を防ぎ安全・快適に水浴を楽しむ未来社会とは」の講演がありました


東海大学 海洋学部 環境社会学科 教授 石川 智士氏

学術研究から始める地域活性化へのアプローチ ~エリアケイパビリティアプローチの紹介~

石川教授は二ホンウナギの遺伝解析、世界各地のオオウナギの研究を通じて、研究だけで良いのかとの自問に地域開発研究に取り組むようになった。管理することからケアすることへの転換として「エリケイパビリティ(生態系・環境のケア⇒地域資源状態の向上⇒地域資源の有効活用⇒地域活動の増加のサイクル)」を提唱している。三河湾トンボロ干潟、天草市五和のイルカ観光のエリアケイパビリティサイクルの事例説明。東京湾の干潟の減少と漁獲量の関係性があり、豊かな自然と歴史、文化には多様な地域資源があり、経済効率性、生産性の向上に左右されるのではなく、資源を利用し、同時に環境をケアする活動を活発化する必要がある。エリアケイパビリティーアプローチにより、地域資源を活用し、沢山の活動、多様な価値観から高い可能性と変化に対応できる社会を目指す。三保、清水の地域資源が地域で活用・ケアされているのかを問い、みんなが自分たちの資源を思う、みんなが自慢できる、そのための産学官連携活動につなげたい。

 

 

 

東海大学 海洋学部 海洋文明学科 教授 斎藤 雅樹氏

『事故を防ぎ安全・快適に水浴を楽しむ未来社会とは

水浴事故死が年間19,000人となり交通事故死者数の5倍となり社会問題となっている。そのため水浴事故死者が激減した社会を作る必要がある。文部科学省の「Yu-naviプロジェクト」の研究を行っている。交通事故死が1970年をピークに2017年には3,694人まで激減しているのはシートベルト、エアバックの普及、啓発活動が寄与しているが、水浴事故死に関しては何が原因なのか判明していない。水浴と健康の因果関係解明が十分ではない。又、実験が難しい。そのため、自己申告による「自発型エビデンス」、ウェラブルデバイスによる生体データをとる「自立型エビデンス」によりデータ収集・解析を実施。大分県庁、市役所職員をサンプルとして個人の意見を収集。SNSを利用した試験的な調査も実施している。「自立型エビデンス」はウェラブルデバイスによりバイタルデータ取得(エビデンス)するシステムを開発中。心拍数、血圧、血中酸素濃度、アルコール濃度等は検出できるがまだ精度が低い。又、Bathing Navigation(エビデンスト照合し、危険性を評価、警告音と表示でアドバイスを告知)により、水浴の「シートベルト的な存在」になりえるだろう。今後、市民参加型研究(シチズンサイエンス)を普及させることで埋もれていた知見がエビデンスとして扱われるようになる。既に「関東雪結晶プロジェクト」として関東甲信における雪の結晶を写真に撮って、情報提供してもらうプロジェクトが実施されている。現象が多様、地域的に分散、研究者や専門家が少ない、一般市民に親しみがある、アマチュア研究科が多いものがシビックサイエンスに適している。

 

 

 

 


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