第121回「 産学官交流 」講演会・交流会 報告 

 

 

主催:静岡市清水産業・情報プラザ(指定管理者: 静岡商工会議所)

共催:新産業開発振興機構 


7月23日に静岡大学にご協力いただき、第121回の講演会・交流会を開催しました。

交流講演会では静岡大学 工学部 機械工学科有田助教による「折り紙工学で発展する展開型宇宙構造物」、農学部 応用生命科学科一家崇志准教授による「都市ごみ溶融スラグの肥料化への道と作物栽培への応用展開」の講演がありました


静岡大学 工学部 機械工学科 助教 有田 祥子氏

折り紙工学で発展する展開型宇宙構造物

 

有田助教は日本大学で超小型衛星の開発に携わり、ロケットに搭載できる衛生のサイズは直径4.6m、高さ9mほどのスペースに入れなければならず、アンテナ・ソーラーセイル・スターシェードなど狭いスペースに搭載するには展開耕造様式が必要となる。幕材を折りたたむには限界(布で11回)があり、又厚くなる。ミウラオリが最も有名な宇宙折紙となっている。よって、巻き付け収納折が各国で検討されている。有田助教は3次元のキューブ、円筒ねじり折利などを研究し、展開立方体に自律展開機構を搭載、自動的に立方体ができるように研究している。宇宙では確実に自律できる品質が必要で、失敗することは許されない。よって、温度特性調査は不可欠となる。尚、天板にソーラーパネル、アンテナを取り付けることでの将来的利便性が可能となる。展開立方体は宇宙だけでなく、地上での有効利用も考えられる。今後は角部のヒンジに負荷がかかるため、ヒンジ周辺の解析・設計、小型宇宙実証機の開発、立方体以外の多角形との比較、展開のメカニズムの解明がある。

 

 

 

静岡大学 農学部 応用生命科学科 准教授 一家 崇志氏

都市ごみ溶融スラグの肥料化への道と作物栽培への応用展開

 

静岡市、日鉄エンジニアリング、静岡大学3者で連携して生まれたケイ酸肥料がディーエムケイカルとして登録され、JA静岡よりSKケイカルとして販売された。これは静岡市西ヶ谷清掃工場で出されたゴミ溶融スラグを肥料化した内容の講演。西ヶ谷清掃工場で出された溶融スラグは有害物質が少なく安全性を保持。ケイ酸、石灰、酸化アルミニウムをふくみ品質が安定して年間を通じて安定して供給できる。ごみの溶融スラグは従来コンクリート用、土木用(道路、グランド、公園草材)として使用されてきたが、付加価値をとれるものではなかった。ケイ酸を多くふくみ、土壌のケイ酸不足にうってつけであることが判明し、水稲実験では背が高く、太く、収穫量も増えた。又、沢山や施肥しても、作物にマイナスの影響を及ぼすことがなかった。その後、芝生目土で実験、2013年より水稲コシヒカリにて実証実験を行い、2017年に肥料としての仮登録2019年3月にJA静岡経済連より販売が開始された。尚、この溶融スラグの肥料は日鉄エンジニアリング製のごみ焼却炉でできたスラグのみ肥料として認められている。農業振興への応用として、奄美大島でのマコモタケ、サトウキビの成長に効果がある事、ワサビ栽培にも有効が確認された。又、溶融スラグを配合したブロックによる藻場育成実験においても成長が確認できた。どの地域で出されたゴミスラグの主要成分の割合は年間を通じて安定しており、主成分、安全性、地域性、設備規模、処理対象物の違いの影響を受けず、品質は安定している。

 

 

 

 

 


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