入居者インタビュー

今回の入居者さん

入居者の写真
会社名
株式会社 豊富(とよとみ)
代表者名
松浦 真悟さん
自己紹介
静岡市葵区出身。高校卒業後進学した明治学院大学では水上スキー部に所属しました。卒業後の進路を考えた時、この部活動での経験を生かしたいと思い、メンタルトレーナーを目指すことにしました。
そのために、もっと水上スキーの技術を磨きたいとアメリカに渡りましたが、怪我をしてしまい、残念ながら帰国することになりました。
その後、東京のメンタルトレーナーの方から、「一緒に仕事をしないか」と誘われたこともありましたが、目の前の顧客に誠実に向き合って仕事をしている父の姿を見て、自分もそんな風に働きたいと、家業を継ぐことに決めました。仕事で充実感を得るには、手段にこだわることはないと気づかされたからです。
水上スキーの競技者としての人生は、怪我を機に終わりましたが、母校から声をかけてもらい、2019年から、仕事と両立しながら水上スキー部の監督をやっています。

今の仕事を始めたきっかけは何でしょうか?

インタビューのイメージ

(株)豊富は測量機器の販売、レンタルの会社で、父が創業しました。当初は跡を継ぐつもりはなかったのですが、アメリカから帰国して静岡で2年ほどリハビリをしていた時、アルバイトで父の事業を手伝っていました。そして父のように仕事をしたいと思い、測量の勉強を開始、資格も取得、本格的に今の仕事を始めました。
2015年に、これからの測量はドローンを活用していくという国の方針が決まり、これは事業を伸ばすチャンスになると直感。いち早くその技術を習得しドローンでの測量を取り入れ、静岡県以外からも依頼が来るようになりました。そして、全国各地に出向き、ドローンの講習もするようになり、時代の需要にも応じる形でスクール部門を立ち上げることにしました。
実は、本当は講師を辞めようと思っていたのですが、縁があって、エスパルスさんから昼間の時間帯のスペースレンタルの提案を頂きました。静岡には測量の実務講習ができる人が少なかったことや、ドローンを飛ばせる場所が確保できることにも、背中を押された感がありますね。

事業内容を教えてください

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私が担当する事業部としては、ドローンスクールの企画・運営、ドローンによる測量、ドローン販売および修理が主な事業です。
スクールは、3日間の講習でドローンの運行に必要な知識と技術を身につけ、修了者は、JUIDA『無人航空機操縦技能証明証』、JUIDA『無人航空機安全管理者証明証』の取得が可能です。講師陣には航空法に詳しいグライダーパイロットも在籍していて、実践的に学べます。

お仕事の依頼元(販売先)はどのような企業になるのでしょうか?

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測量会社や建設会社が主な取引先になります。会社で測量に携わる技術者の方が講習を受けに来ます。個人の方はそれほど多くないですが、稀にいらっしゃいます。

プラザに入居されたきっかけは?

取引のある土地家屋調査士さんがプラザに入居されていて、退去する時にここに事務所を置いたらどうかと提案されました。ちょうど同じ頃にエスパルスさんからも偶然お声をかけていただき、清水に拠点がある方が便利かなと思いました。区役所も近く立地の良さも魅力でした。細かな経緯はおぼろげですが、ここへの入居が決定したことも、スクールを事業部として立ち上げることに繋がったと思います。
清水の人たちは、一度関わりを持つと、その繋がりを大切にしてくれる印象があります。ここはその中心になる場所です。ここを活動拠点にできるのは、本当にありがたいですね。

一日のお仕事の流れはどんな感じですか?

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スクール開催日は、エスパルスドリームフィールドに8:30頃到着、コーンを並べてのコース作り、機材チェックをし、試しに飛ばして安全確認をします。9:00から12:30まで実技指導、昼休憩を挟んで場所を移動しての座学を13:30から17:00まで行います。スクール終了後に、スタッフとその日の振り返りを行い、翌日のカリキュラム内容の調整をします。仕事を終えて帰路につくのは、だいたい19:00頃です。スクールは3日間の集中コース。3日目の実技の時間では修了検定を行います。
スクールのない日は、測量機材の営業活動、事務作業や客先の時間に合わせて測量を行っています。

今後の展望を教えてください。

建物の点検や調査など、測量以外の分野での仕事を増やしていきたいと考えています。また、現在、日本の建設業界では外国人もたくさん働いています。全国からオンラインでもいいから講習が受けられないかと相談もあります。弊社のもう一つの強みとして英会話の講師が在籍していることもあります。国内では、まだ英語のドローンスクールが一般的ではないんですね。そこで、日本語ではなく、英語で行うスクールを実現させたいです。そのために、私自身も英会話スクールに通って、語学力を身につけています。

お気に入りの書籍

喜多川泰著『「福」に憑かれた男』は、怪我をしてアメリカから帰ってきた時に後輩からプレゼントされた本です。
小さな本屋を継ぐことになった主人公に様々な困難が降りかかるのですが、それは福の神の仕業。神様に常に見守られながら、困難は幸せに繋がっていきます。この小説の内容は、当時の自分の状況と重なる部分があるなと思いました。困難が単なる試練になるか、幸せに繋がるかは考え方次第だと教えられました。
若い頃は、人よりも目立つなにか大きなことをやりたいと思っていました。この仕事を始めてからは、小さなことでもいいから、自分が心地よくいられることを続けてきました。ひとつずつ、現状の課題をクリアしていくことで、目の前に別の世界が開けるのだと実感しています。

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