第133回「 産学官交流 」講演会 報告 

 

 

主催:静岡市清水産業・情報プラザ(指定管理者: 静岡商工会議所)

共催:新産業開発振興機構 


静岡英和学院大学にご協力いただき、第133回の講演会を開催しました。

今年度の第2回目産学官交流講演会はオンデマンド(講演録画)方式で開催いたしました。今回は静岡英和学院大学 短期大学部現代コミュニケーション学科 教授 児玉和人氏よる「地域産業政策と中小企業の現状と課題」の講演がありました

 

 

静岡英和学院大学 短期大学部 現代コミュニケーション学科 教授 児玉 和人氏

『地域産業政策と中小企業の現状と課題』

 

児玉教授の講演は2部構成となっており、第一部として「日本経済の現状、地域産業政策」について、第二部として「内発発展政策の展開」についてそれぞれ30分ほどの講演であった。第一部では、各自治体で産業振興の取り組みが活発化した背景について、中小企業振興条例の状況、日本経済の取り巻く環境変化、地域産業政策について総論的な講演であった。地域産業政策では製造業の海外移転・工場閉鎖、百貨店・商店街の衰退とともに、地元の雇用拡充、産業の創出・活性化を希望する住民が増えたことにより各自治体での取り組みが活発化した。尚、マーケティングの弱さ、情報化資産・経済的競争能力資産への投資の遅れにより産業イノベーションが出来ていない。地域産業政策はリーディング産業を育てるための立地政策であったが海外への工場移転を招く。工業団地等の全国画一的な条件整備の為、産業振興、住民の生活向上につながらなかった。先端企業誘致は地域経済とミスマッチし、地域中小企業への再投資が行われない、下請けに入れない、工場内の自動化が進み雇用波及効果が少ないという弊害を生んだ。第二部では内発的発展を目指す神戸市、富士市の取り組み紹介。神戸市では1973年に神戸商工会議所会頭が「ファッション都市宣言」を提唱、市長に政策が採用され、ファッション産業と定義して産業振興を実施。同時に神戸ブランドの確立を目指す。ファッション産業にはアパレルの他、コーヒー・清酒・真珠加工・ケミカルシューズ・洋菓子なども含む。結果としては洋菓子・アパレルは検討しているが、そのほかは人員・生産高とも低迷している。富士市では静岡県で最初に中小企業基本条例を制定した自治体であり、地元中小製紙企業への支援政策で地元ブランドのトイレットペーパーを生産。2008年に富士市産業支援センター(f-Biz)を開設。経営上の課題を多方面から解決する支援を実施。f-Bizモデルが全国に波及した背景には新中小企業基本法制定、地方自治法244条の改訂が挙げられる。2006年(H18)に「富士市工業振興ビジョン」により市内事業所の活性化、起業促進を提言。その結果、支援施策の情報提供、ネットワークの構築の役割を果たすワンストップサービス相談窓口となる富士市産業支援センターが整備される。成果として起業支援、相談件数は非常に多くなり地域資源の掘り起こしに成功。中小企業の満足度は上がる。しかし、2020年に問題が発覚して同6月末で閉鎖。これからの静岡県においては、学校・地縁・職域のネットワークがあり、個人的な絆・信頼・繋がりもある。このようなソーシャルキャピタルを活用して、新産業創出、雇用、地域の活性化に発展させる可能性がある。

 

 

 

 


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