第136回「 産学官交流 」講演会 報告 

 

 

主催:静岡市清水産業・情報プラザ(指定管理者: 静岡商工会議所)

共催:新産業開発振興機構、 


静岡県立大学にご協力いただき、第136回の講演会を開催しました。今年度の第5回目産学官交流講演会はハイブリッド(会場聴講とオンライン聴講)で開催いたしました。今回は静岡県立大学経営情報学部経営情報学科 准教授 上原 克仁氏よる「人事データ分析から中間管理職の重要性を考える」、同食品栄養科学部環境生命科学科 教授  谷 晃氏による「気候変動に対応する静岡のワサビ栽培研究」の講演がありました

 

 

 

 

 

静岡県立大学 経営情報学部 経営情報学科 准教授 上原 克仁氏

人事データ分析から中間管理職の重要性を考える

 

人事データの利活用に関しては、企業においてはどちらかというと自社で現状分析するのは少なく、活かされていない。今後はデータを活用し経営に関与できる人事部でなければならない。又、働き方改革と合わせて取り組む必要がある。今回の講演内容としては大手自動車販売会社の人事データと取引データを用いて紹介。まず、中間管理職の重要性と貢献度を測定、従業員の多様化、キャリア形成の複雑化などにより人事部任せから中間管理職が担う時代となっている。中間管理職は問題解決能力とコミュニケーション能力が求められる。データ分析により、店舗と店長による店舗利益率への影響が大きく、店長の選抜、教育、配置といった人材マネジメントが重要となる。若い店長ほど業績が良い。新車販売経験のみの店長は業績が悪い、経験店舗数が多いほど業績が良い結果となった。部下が上司から評価についての十分なフィードバックをもらった場合は離職率の上昇はなくなる。コミュニケーションと職場の生産性に関してはコミュニケーションの活発度が受注率に影響を与える。ハイパフォーマンスの管理職のコミュニケーション行動では、ポジティブな言葉を用いて、社内に多数の信頼・協調・相談相手を持っている特徴がある。

 

 

 

静岡県立大学 食品栄養科学部 環境生命科学科 教授 谷 晃氏

気候変動に対応する静岡のワサビ栽培研究

 

静岡県の特産品であるワサビは和食ブーム、世界農業遺産認定により今後需要拡大の見込みではあるが、生産量は平成7年より、温暖化による生育不良、担い手不足、定植苗不足により令和元年では半減している。そのため、人工環境下での苗生産の最適環境、花卉園芸施設を利用した苗生産の適切な環境把握、ワサビ田における高温影響緩和策についての講演があった。AOI―PARC内の環境制御栽培装置を利用して実験、2種類のワサビを使用し気温の影響調査をした。又、光、培養液(CO2)濃度の変化による育成実験も実施。気温制御は必須で、CO2施用、強光処理をすればより良いが投資とランニングコストがかかる、培養液濃度の調整は効果があり、ランニングコストも安価、人工環境下では利益が出ないことが判明。静岡県、山梨県の計5か所の花卉園芸施設を用いて苗生産を実証実験した結果、山梨県忍野村での生育が良かった。高温影響緩和策としては、夏季の高温下では品質の低下、枯死が見られ、遮光資材を利用。ネットの色による遮光では白色の値が良かった。尚、赤外線吸収ネットを使用した場合が一番よく遮断、昇温も抑制できた。赤外線吸収ネットを利用することでワサビの葉温上昇を抑制し、夏季の異常高温と渇水による生育障害を抑える可能性が見つけられた。

 

 


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