第145回「 産学官交流 」講演会(静岡英和学院大学)

 

報告 

 

 

主催:静岡市清水産業・情報プラザ(指定管理者: 静岡商工会議所)

共催:新産業開発振興機構 


静岡英和学院大学にご協力いただき、第145回の講演会を開催しました。

今年度の2回目産学官交流講演会は会場聴講とオンライン(ライブ)方式で開催いたしました。今回は静岡英和学院大学・静岡英和学院短期大学学長・教授 永山ルツ子氏による「感じるココロ(感性)をイノベーションに」の講演がありました。心理学の講演であったため、普段とは異なり参加者は興味深く聴いておりました。

 

 

静岡英和学院大学・静岡英和学院短期大学 学長・教授 永山 ルツ子氏

『感じるココロ(感性)をイノベーションに』

 

 

永山教授は昨年9月に静岡英和学院大学、静岡英和学院大学短期大学の学長に就任した。専門は認知心理学、実験心理学。例えば人間は金額が大きくなると価値判断が鈍り易くなるというプロスペクト理論を説明、人は「得」よりも「損」する方に敏感に反応「損をしたくない」心理を掻き立てる。又、何度も見ると好きになる(見る人の感情的判断が影響される)単純接触効果がある。人を好きになるきっかけは話をする機会が多い熟知性、席が近い近接性が影響し、横向きで視線を向けられると好意を感じる。好意の返報性は好意を受けたときにその好意を返したいと思う心理(例えば親切にされた車のディーラーから車を買いたくなる)。マスクをしたモナリザはほほ笑みがわからない。笑顔だと楽しい気分になり、楽しい気分になるとモチベーションが上がり仕事がはかどる。報酬とやる気の実験では外発的報酬は内発的な動機付け(やる気)を低下させる。これをアンダーマイニング効果と呼ぶ。ハリウッド女優の顔や日本のミスユニバースの顔は時代と共に変化している。将来は物をかむ力が弱くなるので細長い顔になる事が推測される。感性心理学をマーケティングに利用する。機能性よりも付加価値(デザイン、配色、印象)、ユーザーの感性、感情、印象が重要な要因。感性データを研究したり、感性の仕組みを研究することでデザインや印象・評価などに心理学的データの裏付けができる。企業のロゴは色で区別する傾向にある。交通系は赤、飲食系は黄色、インテリア系は緑、理系は青、クリエイティブ系は黒が一例。赤ちゃんのBABY SCHEMA(ベビーシェマ)に基づきかわいいものが作られている。ミッキー、ピカチュウ、アンパンマン等が該当する。よって、かわいいキャラクターがある物をつい手に取ってしまい購買力がアップする。コンテンツツーリズムもその例。現在Z世代を中心にオタクから推し活へと進んでおり、推し活マーケティング、推し活リクルートが登場している。今後企業活動では顧客に対してターゲット層の開拓、商品開発、広告に感情・感性を訴求、従業員・リクルートに対してはワークライフバランス、可能性や成長を重視し、SNSで企業イメージ(共感コンテンツ)を発信する。社員体験では共感体験により感情や感性を訴求する必要がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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